WALL・E/ウォーリー

日本公開年:2008年
受賞歴: 長編アニメーション部門(2009年)
ウォルト・ディズニー・ジャパン株式会社
発売日:2011-07-06

 

舞台は、今から700年後の地球。
地球上で1体だけ残ったゴミ処理ロボット「ウォーリー」は、黙々と地球上のゴミを拾うことを仕事にしている。
彼の趣味は、ゴミの中から見つけた宝物を見つけては保管すること。
そして映画「ハロー・ドーリー」のビデオを見て、誰かと手をつなぐことを夢見ている。
いつものように黙々とゴミを拾っていたウォーリーは、イヴというロボットに出会う。
最初のうちはイヴから怪しまれていたウォーリーだったが、ふとしたことで2人(いやロボット同士なのだから「2体」と書くべきか)の中は急接近。
ところがウォーリーが大事に保管していた植物をイヴに見せたところ、彼女はそれを自分の中に入れると同時に機能停止状態に陥る。イヴを再起動させようと発砲手を尽くすウォーリーだが、彼女は再起動しないまま、迎えにきたロケットに収容され、そのまま宇宙に旅立つ。
どうしてもイヴをあきらめきれないウォーリーは、彼女を収容したロケットにしがみつき、宇宙へと旅立つ。
イヴは、ある重要な任務を担っていた…
地球上の資源を貪り尽くし、環境を破壊したあげく、巨大宇宙船「アクシオム」を建造して宇宙に「逃走」した人間。だが、長年にわたって染みついた習慣は、そう簡単に治らない。宇宙でも放蕩三昧の生活を送り、日常生活全体をロボットに頼る人間の身体は、見にくいほど太っている。会話も「目と目で通じ合って」ではなく、インターネットに似たような通信システムで行うのである。
19世紀半ばに始まった「産業革命」以降、人類は次々に発明・発見される化学物質や科学理論を産業に応用することで、生活の質を格段に向上させた。だがチャプリンの名作「モダン・タイムズ」をみればわかると思うが、現代の人類は生活を楽にさせるはずの「機械」「システム」に、逆に利用されている有様だ。
「より早く」
「より大きく」
「もっと便利に」
人間が本来持つ欲望のなれの果てが、この映画の舞台になっている「29世紀」である。
ウォーリーは「ゴミ処理ロボット」として生産されたうちの1台であり、それはイヴも同じである。
700年後のロボットがロボットが「感情」を持ち、恋愛感情を持つようになっても私は驚かない。本作のように、相手を追いかけて宇宙ロケットにしがみつくことだって大いにあり得るだろう。
笑い、喜び、嬉しがり、落ち込み、そして悲しむといった感情の微妙な動きは「目の動き」で表現される。
それは700年後、いや現代の人間が忘れた「目と目のコミュニケーション」そのものである。
 
この映画を、単なる「お子様向けアニメ」だと思ったら、作者のいいたいことは理解できないだろう。
ひたすら「快楽」「利便性」を追い求めた結果、醜悪な姿をさらしている人類。
地球も、繰り返される戦争、資源略奪、公害などで、人類が住めない状態になってしまった。
700年後の地球がこんなにぼろぼろになったのに、なぜ植物がでてきたのか?
地球の未来に希望を捨てていないというメッセージだと思っている。
ただし、このままの生活を続けると、地球は取り返しのつかないことになる。
あなたは700年後の子孫に、こんな生活をさせたいのですか?
 
制作者はこの映画を通じて
「他人に対する思いやり」
「地球のすばらしさ・環境保護の大切さ」
を訴えている。
それは、欲望に満ちあふれた現代の人類に対する警告でもある。

ちなみにWALL・Eとは、こちらのサイトによれば
Waste ゴミ
Allocation 配置
Load 積載
Lifter 運搬機
Earth-Class 地球型
という意味、、「ゴミ配置積載運搬機」の「地球型」だから間に「・」があるのだそうだ。

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